これを見れば分かる!ロードバイクの始め方講座*エントリーユーザー向けロードバイクおすすめ10選

サイクリングを趣味にしよう

近年のブームも落ち着き、趣味としての地位を確立しつつあるサイクリングブーム。スポーツバイクを取り扱う販売店も増え、またメディアや雑誌でも多く見かける時代になりました。漫画「弱虫ペダル」の影響もあり、スポーツバイクはもはや「玄人向け」のアイテムではなくなっています。

健康のため、ダイエットのため、エコ、始められる方のきっかけは多種多様ですが、いざ始めようとなるとまだ少し敷居が高いことも事実。周りに乗っている人がいれば始めやすかったりしますが、まだまだ背中を押してあげないといけない状況です。

この記事では、長年の自転車販売店での勤務経験から初心者向けのロードバイクの始め方をお伝えしていきます。

ロードバイクとは何だ?

まず初めにロードバイクと他の自転車との違いを説明します。ここでは「クロスバイク」との比較で説明していきます。

ハンドル形状の違い

ハンドルの違いが大きく左右する

ロードバイクはラウンド形状のドロップハンドルを使用し、より乗車姿勢を前傾にしています。クロスバイクはストレートなハンドルを使用し、体に負担が少ない姿勢が取れます。(クロスバイクは俗にいう「T型ハンドルの普通車」の乗車姿勢に近い自転車です。)

タイヤの違い

一見分かりずらいが性格には大きな差がある

ロードバイクのタイヤは幅が23mm~28mmと細いものが一般的です。普通車は35mm~40mmが一般的の為かなり細くなります。細いと重量が軽く、路面抵抗が抑えられるためスポーツバイクらしい軽快な走りになりますが、路面からの衝撃は強く伝わってきます。クロスバイクのタイヤは30mm前後が一般的。タイヤを太くすることで乗り心地を安定させ、超えられる段差も大きくなりますが、
路面抵抗が増し、重量が増えるためロードバイクほど軽快な走りにはなりません。

ロードバイクの特徴

ロードバイクは舗装路用として一番スピードが出せる自転車と言われています。乗車姿勢が前傾になるドロップハンドルや路面抵抗が抑えられる細めのタイヤを基本仕様としています。

また、ギア変速の数は、20段前後を搭載しており、よりスピードが出せる重めのギア(小さいギア)を中心に配置されています。車体重量は軽量に出来ており、スピードだけでなく登り坂や長距離の走行も他の自転車より長けています。

ロードバイクを選ぶポイント

ロードバイクがどういった自転車なのかが分かったところで、選び方のポイントです。今やインターネットでもロードバイクが購入できる時代ですが、インターネットでの購入は初心者にはおすすめできません。

本当にその自転車で合っているのかという判断がまだできないうちは、ショップさんで購入することをおすすめします。では来店するときに知っておいた方が良い知識や、目的の設定方法について解説していきます。

サイズ

ロードバイクのようなスポーツバイクにはサイズがあります。よくある普通車はフリーサイズの為、馴染みが薄いかもしれませんが、洋服と同じようにSやMなどのサイズがあるため自分に合ったサイズを選ぶことが大切です。このサイズというのは主に下図のようなフレームのそれぞれの長さのことです。

https://www.giant.co.jp/giant20/

人によって身長や手足の長さは違います。子供が成長に合わせて自転車を変えるのと同様、自身の身丈にあったサイズを選びましょう。身長160cmの方と身長180cm方では手足の長さに大きな差があり、同じサイズの自転車ではブレーキが握りづらかったり、窮屈だったりします。

ロードバイクなどのサイズは50や500のような2桁~3桁の数字で表されます。あくまでも目安ですが、自分がどのサイズが適正かを確認してからショップへ向かいましょう。

https://www.giant.co.jp/giant20/

ショップさんによっては在庫セールでお得に購入できる車体もありますが、たとえ安くても自分のサイズに合わない自転車は選ばないことが大切です。

予算

ロードバイクは普通車と比べると高いです(笑)
ただし、高い値段には理由があります。普通車と比べそれぞれのパーツの性能や精度、素材が違うため全体で高くなります。とはいっても上を見ればきりがない。自分の予算内で一番自分に合ったものを購入するためには予算をあらかじめ決めておきましょう。

またロードバイクにはライトなどの装備品が標準装備されていないため、一緒に購入が必要となり思わぬ予算オーバーとなってしまうことが多々あります。予算を決めるときは自転車の金額とオプション品の金額を考慮することが大切です。

自転車本体の予算

おすすめは10万円くらい。

まずロードバイクの価格に大きく影響するのがフレームの素材。

カーボン>アルミ>鉄

一部の鉄製フレームを除いて、軽くなればなるほど、価格があがります。10万円の予算があれば、初心者にも扱いやすいアルミフレームのロードバイクが選びやすくなるためおすすめの価格帯です。

また、メーカーも一番売り出したい価格帯の為、種類も豊富でコスパに優れた商品が多数ある価格帯でもあります。

オプション品の予算

おすすめは2万円くらい。

最低限必要なものは、鍵・前後ライト・ヘルメット・ドリンクホルダー。余裕があれば、空気入れやビンディングペダルやシューズ、ウェアなど。こちらもきりがありませんが、最低限必要なものは自転車と一緒に揃えておきたいですね。

目的

こちらは「使用目的」という意味なのですが、サイクリングにも色々パターンがあり、使用目的がはっきりしていると選びやすくなります。
(ショップスタッフさんもおすすめしやすくなります)

例えば

①毎日のジョギングの代わりに10kmくらいをこつこつ
②週末のアクテビティの1つとして、30~50kmを月に数回
③将来はレースやツーリングにも、週末がっつり乗る系

など

ロードバイクといっても、同じ価格帯でもメーカーによって使われているパーツや仕様が違いますので、より個人に合ったものを選択することができます。

さらにロードバイクを楽しむために

ここまででロードバイクの選び方の基本はある程度お分かりいただけたと思います。あとはショップさんに行って、スタッフさんと一緒に選ぶだけ!なのですが、さらにロードバイクを楽しむ為のポイントがあります。

それは

・サイクルコンピューター
・ビンディングペダル(ビンディングシューズ)

です。

サイクルコンピューター

サイクルコンピューターとは速度や距離、乗車時間やカロリーなどを計測できるアイテム。楽しいサイクリングにはコンディション管理が必須です。また自分がどのようなレベルなのかが分かれば、サイクリングの計画も立てやすくなります。

多くのショップさんは車体と一緒に購入の場合、取付工賃をサービスしてくれる場合がありますので、一言スタッフさんに伝えてみてください。

ビンディングペダル(ビンディングシューズ)

ビンディングペダルとはシューズとペダルを固定することができるアイテム。慣れなうちは「ちょっと怖いな」という感情が先行しがちですが、これが本当に便利。

ペダルとシューズが固定されているため、いちいちポジションを調整しなくて済みます。固定されていない場合は無意識に足の裏の位置調整をしているため、地味に体力の消耗や、ペダリングのロスが発生します。また、固定されているということは「引き足」時にもこぐことができるため、漕ぎ足のロスも減らせます。

ビンディングペダルに関しては金額がそこそこしますので、徐々に揃えていけばよいと思いますが、サイクルコンピューターに関しては安価なタイプもでているので、最初に揃えておくのもいいかもしれません。

ちなみに一般的なエントリー向けのロードバイクは、普通のフラットペダルがついてきますので、取り急ぎはそれを使うので良いと思います。

最後に用語のチェック!

インターネットや雑誌で調べているとき、専門用語が出てきて「?」となるときありませんか?ここでは覚えておくべき専門用語を簡単に説明します。

コンポーネント

https://bike.shimano.com/ja-JP/home.html

コンポーネントとは、ブレーキ、レバー、クランクセット、スプロケット、チェーンなど自転車の部品をある程度ひとまとめにしたものです。様々なメーカーのパーツを混ぜて使うよりも互換性が向上し、製品のパフォーマンスを最大限にまで引き出すことができる、とされています。

また、走りに直結する部分ですから、精度や耐久性が求められます。ちゃんとしたブランドのコンポーネントを使用することによって、より安全にお使いいただけます。

有名なメーカーですと、SHIMANO(シマノ)、CAMPAGNOLO(カンパニョーロ)、SRAM(スラム)などがあります。エントリー向けのロードバイクにはSHIMANOが多く使われています。(SHIMANOは日本のメーカーです)

コンポーネントのグレード

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コンポーネントにも各メーカーごとにグレードがあります。上記の例はSHIMANOですが、大まかに6グレードあります。もちろんグレードが高ければ高いほど、精度の良さや軽量・デザインがかっこいいなどあります。(もちろん価格も)

一昔前は105グレード(いちまるご)が良いとよく言っていましたが、今は下位のグレーでも数年前のミドルグレード以上の性能とも言われているので、あまり気にすることはないと思います。ただし、価格に見合っているか比較のポイントにはなりますので、覚えておきましょう。

また、コンポーネントなどは後々、総取り換えすることも可能です。

ディスクブレーキ

最近定着しつつある、ディスクブレーキのロードバイク。耳にしたことはあるかもしれませんが、実際何が違うの?と思われている方も。ちなみに従来のリム(ホイールの部分です)をゴムで挟むタイプはキャリパーブレーキといいます。
では、実際どう違うの?と、理由はメリットデメリット多数あるのですが簡単にいうと、以下の通りです。

・晴天時と雨天時のブレーキの利きの差が少ない(キャリパーブレーキは雨の日にブレーキが利きずらくなる)
・長い下りでブレーキを当てぎきさせ続けた場合に熱が発生するのがディスクブレーキ本体とローターのみ(キャリパーブレーキではリムが高温になりパンクやカーボンリムではブレーキ面の破壊につながる)

ですので、目的によってはディスクブレーキを選ぶこともお勧めします。

変速段数

変速段数とは〇〇段ギアと呼ばれるような、変速できるギアの数のこと。主に前後のディレーラーを掛けて表します。前が2段・後が8段の場合は16段(16Speed)、前が2段・後が10段の場合は20段(20Speed)と表します。

数字が大きくなる=パーツの価格が高くなるので、一般的には車体の購入価格がトータルで高くなります。エントリー向けの場合は16段や18段がメインとなりますが、実際、全ての段数を効率的に使う方は玄人の方やレースなどに出る方ですので、16段や18段で十分です。

ホイール

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一般的にホイールと呼ばれるものは上記のようなパーツ構成になっています。ホイールも使っているパーツによって、グレードが変わってきます。エントリー向けのロードバイクを選ぶ際、お値段が安いバイクの場合、コンポーネントやホイールに安価なものが使われている場合がありますので、こういったところも比較対象にしていくことも大切です。

一般的にエントリー向けのロードバイクに使われているホイールは「純正(メーカー純正)」といわれ、最低限のものが付いているとお考え下さい。そのメーカーのステッカーやグループ企業のメーカーのステッカーが付いています。

すなわち、ホイールに最初からSHIMANO社製品の物が使われている場合は、評価が高くなるポイントといえます。

おすすめロードバイク10選

ここまでの説明でおおよそ、ロードバイクがどういったものか想像がついたと思います。では実際にどういった自転車が予算内で選べるのか、どういった自転車を最低限選んだ方がいいのか、おすすめのロードバイクを紹介しながら、説明していきます。

また今回ピックアップした車体は全て、「サイクルベースあさひ」さんで購入が可能です。初めて購入するときにプロショップさんは入りづらい、でもホームセンターなどだと不安。そんなときはサイクルベースあさひさんがおすすめ。

恐らく自転車を購入しようと思っている方なら聞いたことがあるショップさんだと思いますが、スポーツバイクも販売しています。またスポーツバイクに詳しいスタッフさんも常駐し、なんといっても行きやすい!近い!安い!です。

相談しやすいショップさんで購入することもエントリーユーザーにとって大切なことです!

GIANT CONTEND1

https://www.giant.co.jp/giant20/
価格(税抜き)100,000円
コンポーネントSHIMANO SORA 18Speed
重量9.6kg
特徴Brake TEKTRO TKB177

オールラウンド・アルミロードのコンテンドシリーズ。
エントリー向けなら下位グレードの「CONTEND2」もありますが、予算を考えると1がおすすめ。
タイヤの太さは細すぎない28、全体的にバランスは良いですが、ブレーキがTEKTRO(テクトロ)と、シマノで統一ではない。

GIANT TCR SL2

https://www.giant.co.jp/giant20/
価格(税抜き)135,000円
コンポーネントSHIMANO TIAGRA 20Speed
重量8.9kg
特徴Brake TEKTRO TKB177

トータルレースバイクのTCRシリーズ。
GIANTでは歴史あるシリーズのバイクです。
予算は越えてしまいますが、フレームに使われているアルミのグレードとコンポーネントが魅力。
こちらのタイヤの太さは25、コンテンドと比べるとより全体的にレーシーなつくりになっています。

MERIDA SCULTURA100

http://www.merida.jp/
価格(税抜き)99,900円
コンポーネントSHIMANO Claris 16Speed
重量9.4kg
特徴クランク FSA Tempo

メリダのアルミニウムオールラウンドモデル。
タイヤの太さは25、高品質のアルミを使用したフレームでこの価格はお得、なのですが、クランクがシマノではなくFSA。
悪い訳ではないのですが、コストの調整はこういったところで行われています。

BIANCHI VIA NIRONE 7

http://www.japan.bianchi.com/
価格(税抜き)120,000円
コンポーネントSHIMANO SORA 18Speed
重量9.4kg
特徴クランク Shimano FC-R345

創業者のスピリットを継承したロングセラーモデルのビアニローネ。
バランスの良いロードバイクとチェレステと呼ばれるカラーが人気です。
こちらも予算オーバーですが、おしゃれなロードバイクをお探しの方にはお勧めです。

GARNEAU AXIS C3

https://www.garneau-japan.com/
価格(税抜き)99,000円
コンポーネントSHIMANO SORA 18Speed
重量9.6kg
特徴FULL

カナダのメーカー、ガノー。ルイガノといった方が、馴染みがあると思います。
ガノーはルイガノからスポーツ部門を切り離したメーカーです。
フルでシマノのコンポーネントを使用した良心的なバランスの良い1台となっています。
タイヤの太さは25、フレームの質、チェーンなどパーツの質、さすがコスパの良いメーカーです。

GARNEAU GARIBALDI G3

https://www.garneau-japan.com/
価格(税抜き)99,000円
コンポーネントSHIMANO SORA 18Speed
重量10.4kg
特徴TEKTRO DISC BRAKE

ガノーのディスクブレーキモデルのロードバイク。
コンポーネントはシマノでほぼ統一、タイヤの太さは35です。
他のバイクと比べるのは少々荒っぽいですが、ガノーだけあって、コスパに優れたモデルです。
唯一のディスクロード選出ですが、ディスク入門としては最適な1台といえます。

KHODAA BLOOM FARNA CLARIS

https://khodaa-bloom.com/
価格(税抜き)87,000円
コンポーネントSHIMANO Claris 16Speed
重量9.5kg
特徴FULL

「日本人が巡航速度25km/hで最も快適に走るにはどんなジオメトリーが適しているか」をコンセプトに開発された究極のエンデュランスロードバイク。
SHIMANO Clarisをメインコンポーネントに、SHIMANOホイールを新たに搭載。700gの軽量化を果たし、これまで以上に軽やかな走行感を楽しめる一台。

KHODAA BLOOM FARNA TIAGRA

https://khodaa-bloom.com/
価格(税抜き)114,000円
コンポーネントSHIMANO TIAGRA 20Speed
重量9.2kg
特徴Brake SHIMANO BR-R7000

ファーナのTIAGRAコンポーネントバージョン。
SHIMANOのホイールを使用、しかもブレーキはTIAGRAの上のグレードの105を使用。価格以上に良いスペックの1台。予算を少し超えても良いのであれば、こちらのグレードをおすすめ。

NESTO FALAD PRO

http://nestobikes.com/
価格(税抜き)81,000円
コンポーネントSHIMANO Claris 16Speed
重量9.4kg
特徴FULL

NESTO (ネスト) は 『CREATE NEXT STANDARD』 をコンセプトに、毎日の生活をより豊かにするスポーツサイクルを展開するブランドです。
企業的には上記のコーダブルームと同じ会社です。プロも認める高性能ロードバイクに仕上がっています。

NESTO ALTERNA

http://nestobikes.com/
価格(税抜き)90,500円
コンポーネントSHIMANO SORA 18Speed
重量9.0kg
特徴FULL

上位モデルのエッセンスを受け継ぐハイパフォーマンスロードバイク。
エントリーユーザーにとってお手頃な価格でありながら9.0㎏というクラス最軽量を実現。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ロードバイクの中では予算10万円はエントリー向けの価格となりますが、初めての方にとって自転車に10万円というのは高価な買い物といえます。

せっかく買うなら理解したうえで、納得の買い物をすることが、サイクリングを長く趣味とする秘訣と思います。

ぜひ皆さんもこちらの記事を参考にして、ロードバイクを始めてみてください!

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