自転車の防犯登録とは?登録の方法や費用、気を付ける点は?ネット通販で購入した自転車も登録できる?

皆さん自転車の防犯登録はされていますか?
お店で自転車を購入するとき、お店のスタッフさんが必ず加入を進めてくる防犯登録。何の気なしに加入されている方がほとんどと思われますが、ではこの防犯登録とはどういったものなのか、必ず必要なのか、そんな疑問をこの記事では解説していきたいと思います。

防犯登録は義務

最初に結論を言いますと、防犯登録加入は利用者の義務です。

法律により「自転車を利用するものは、その利用する自転車について国家公安委員会の規定で定めるところにより都道府県公安委員会が指定する者の行う防犯登録を受けなければならない」と義務化されています。

義務ではありますが、罰則の規定等はありません。そして、利用者の義務であって販売店の義務ではありませんので、販売店さんに勧められても断ることができます。

では、防犯登録は加入しなくて良いのか?
いえ、可能な限り加入をおすすめします。

自転車は自動車と違って、所有者を証明するものがありません。正確に言うと、販売証明書や領収書というものがありますが、自動車の車検証などと違って、絶えず携帯しているものではありません。

所有者が証明できないと、

  • 盗難の被害回復ができない場合がある
  • 撤去された場合、返還されない場合がある
  • 自転車保険に加入できない場合がある
  • 職務質問時に時間がかかる

など、ちょっとしたときに不便な場合が発生します。

多くの方はもしかしたら「防犯登録をしてても盗難されたら戻らない」と思っているかもしれませんが、もし盗難されたときに防犯登録がされていなければ、探すことも難しい状態になってしまいます。

登録料金は?

防犯登録に加入するには各都道府県によって加入料金が定めらています。詳しくは下記の一覧を参照いただければと思います。

また、 防犯登録をすると、自転車に「防犯登録標識(防犯登録シール)」を貼り、一定期間、各都道府県警察のコンピュータに、防犯登録番号、車体番号、所有者の住所・氏名・電話番号などの所有者データ(情報)が登録されます。

ここでポイントなのは防犯登録には有効期限があります。自動更新というシステムはありませんので、期限が切れたら再度、新たな登録をしなければなりません。最低5年、最高で無期限と、かなり都道府県によって違いがありますね。

年単位の価格で考えると払えなくはない金額ではありますので、加入はした方いいと思えます。

都道府県登録料(非課税)有効期限
北海道650円10年間
青森県600円7年間
岩手県500円7年間
宮城県600円7年間
秋田県600円10年間
山形県600円20年間
福島県600円7年間
茨城県600円8年間
栃木県600円無期限
群馬県600円8年間
埼玉県600円8年間
千葉県600円10年間
東京都500円10年間
神奈川県600円7年間
新潟県600円無期限
富山県600円8年間
石川県600円7年間
福井県600円7年間
山梨県500円10年間
長野県600円無期限
岐阜県600円7年間
静岡県600円10年間
愛知県600円8年間
三重県600円7年間
滋賀県600円10年間
京都府510円10年間
大阪府600円8年間
兵庫県600円10年間
奈良県600円10年間
和歌山県606円無期限
鳥取県620円10年間
島根県600円10年間
岡山県600円10年間
広島県600円10年間
山口県650円8年間
徳島県630円無期限
香川県625円無期限
愛媛県600円15年間
高知県600円10年間
福岡県600円10年間
佐賀県600円無期限
長崎県600円10年間
熊本県600円15年間
大分県600円10年間
宮崎県600円7年間
鹿児島県600円12年間
沖縄県600円5年間

<2019年12月CHARICLAP編集部調べ>

登録方法(必要なもの)

防犯登録に加入できる場所は「自転車防犯登録所」の看板を掲げてある防犯登録所(自転車店・スーパー・ホームセンター等)になります。

もちろん自転車を購入されたお店が防犯登録所であればその場で手続きができます。(自転車店で登録所でない場合は稀です)

防犯登録の手続きには、防犯登録をする本人の居住確認ができる公的機関発行の身分証明証(運転免許証・健康保険証など)などの提示が必要となります。

お店で購入し、そのままそのお店で登録する場合は特に難しいやり取りなどはありません。

抹消(解除)する場合

所有する自転車の防犯登録番号のデータ(情報)を抹消する場合は、「抹消登録」の手続きをしてください。

抹消登録をするには、必要なものを持参して「自転車防犯登録所」の看板が掲示してある防犯登録所(自転車店・スーパー・ホームセンター等)にて手続きができます。これは購入した店舗である必要はありませんが、防犯登録をした都道府県内に限ります。

必要なものは

  • 自転車本体
  • 公的機関発行の身分証明証(運転免許証・健康保険証など)

抹消登録手続きの便宜上、防犯登録カード(お客様控)がある場合には持参してください。失くしてしまった場合、受け付けてくれない登録所もありますので、事前に電話などで確認をしてから来店することをおすすめします。

また抹消には費用が掛かりません。

譲渡する場合

所有者が変わる場合は、新たな防犯登録番号で手続きをすることとなります。(※前所有者の防犯登録番号のままでの名義変更はできません。)

前所有者の防犯登録カード(お客様控)と、譲渡証明書等がある場合は当該自転車の所有関係が明確となるため、変更もスムーズに行えます。

ここで注意をしなければならないのが、防犯登録は都道府県をまたげないということです。例えば、埼玉県で登録をしている場合、東京都の登録所では変更や抹消ができません。また埼玉県の登録がある場合、新規で東京都での登録もできません。

譲渡する場合、前所有者には「抹消」をしてもらい、抹消をしたことを証明できるものを同時に譲り受けることがベストと思います。(抹消に費用は掛かりません)

ネット通販で購入した場合

ネット通販で購入した場合は購入した販売店から 保証書または販売証明書(販売店、商品名、車体番号等の記載があるもの) を発行してもらってください。購入したことが証明された書類がありましたら、あとは通常の登録と同じ流れになります。

オークションサイトやフリマサイトで個人から自転車を購入する場合は必ず購入前に書類の発行が可能か確認を行ってから購入をしてください。(過去には未発効のためトラブルになったケースもありましたので。)

注意点

何度も書きますが、防犯登録は全国共通ではありません。

各都道府県単位で運営されており、各都道府県警察で登録されている所有者情報は全国で共有されておりません。

盗難や撤去等に遭った場合や警察官の職務質問などの際、所有者情報を照会してから回答までに時間がかかることがあります。

防犯登録は、自転車を利用する都道府県のものを登録するようにしてください。

このご時世になんとユーザビリティの悪いシステムなんだ…..と多くの方は思われていると思いますが、私もです(笑)

都道府県によって書式や言っていることが違うのは当たり前….基本動作ははぼ同じですが、イレギュラーなことに関しては事前に確認が大切です。

また、都道府県によっては警察署でも対応可能な場合もありますが、これも都道府県によって変わってくるので注意が必要です。

せめて登録情報くらいは全国で統一のデータベースにあれば、盗難自転車の発見率がもっと高くなると思うんですけどね….

編集部アドバイス

ではここで、自転車販売店経験豊富な編集部スタッフから防犯登録に関するアドバイスです!

  • 防犯登録標識(防犯登録シール)や防犯登録カード(お客様控)はスマホなどのカメラで画像保存!

ほとんどの方が、2年くらいたつと防犯登録カードをどこに保管したか忘れてしまいます。(もしくは捨てる)購入したお店が遠方の場合や、万が一閉店している場合は、控えを取得するのも一苦労の為、スマホのカメラで画像保存をおすすめします。

  • 防犯登録シールは見やすい位置に貼る

皆さんシールは隠れた場所に貼りたがりなのですが、可能であれば見やすい位置に貼った方が良いと思います。少しでも盗難の抑止力になったり、職務質問の場合でもすぐに照会に移れます。

  • ホームセンターをうまく利用!

これは経験上のことなので、全てに当てはまることではないのですが、一般的な自転車販売店などはいつの間にかマイルールを決めています。他店購入の場合は対応しない、必要書類以上の書類を求めるなど…..その点、ホームセンターはマニュアル通りの対応をしてくれるので、必要なものがそろっていればスムーズに対応してくれます。これについては販売店さんの気持ちもわからなくもないのですが…割と当てはまります。

防犯登録の疑問は解決したでしょうか?
この記事をご覧いただいて少しでも疑問が解消されれば幸いです!

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