今では買えないバイクたち*惜しまれて廃版*ピストバイク編

スポーツバイクは毎年ニューモデルの発表やモデルチェンジの発表が行われています。新しいデザインに新しい性能、見ているだけでとてもワクワクしますよね。そんなニューモデル発表と同時に行われるのが、旧モデルの廃止です。自動車などと同様、スポーツサイクルも全てのモデルが継続されるわけではありません。

「廃版になったモデル」はこれまで多くありましたが、廃版になる理由も様々です。人気がない、時代に合わない、売れないなどといったネガティブな理由が実際は多いと考えられますが、中にはコアな人気があるのに惜しまれて廃版になったモデルも多数あります。(メーカー側も商売ですからね)

今回はこの「惜しまれて廃版になったモデル」の中でもピストバイクに焦点を当てていきたいと思います。

ピストバイクの廃版モデル紹介

「ピストバイク」とは、元々は競技用の自転車でシングルスピードでブレーキの装備されていないバイクのことを指します。

「ファッション」としてのピストはアメリカのメッセンジャーたちから始まり、日本では2000年代になってから新しい流行として取り入れられました。 ピスト専門のブランドやピスト専門店など徐々に日本でも地位を確立。

ギアの変速が無い、シングルスピードのピストバイクは見た目も構造もシンプル。オリジナル性やカスタム性を出しやすいのも魅力の一つ。

競輪で使用が可能なビルダーのフレームや、LEADER BIKEなどの海外のフレームが人気ですが、ロードバイクやクロスバイクを作っているメーカーも数こそ少ないですが、優良なピストバイクを製造しています(いました)

今回の記事ではそういったメーカーから過去出されていたモデルを紹介していきます。

CANNONDALE CAAD10 TRACK

画像出典:CANNONDALE
画像のモデルイヤー2015
フレーム素材6069 ALLOY
フォーク素材CAAD10 Track Carbon Fork
クランクセットSRAM Omnium, 48T
使用コグShimano Dura Ace Track, 16T, 1/8″
ホイールMavic Ellipse Track

CAAD10 TRACKは元来アルミを得意としていたキャノンデールがこれまでに培ってきた技術や経験の全てを投入し作り上げたアルミロードバイク「CAAD10」をベースとしたトラックバイクです。

ノーマルでSRAM QMNIUMクランクとMAVIC ELLIPSEホイールを搭載していることからメーカーの本気度が図れます。限定数のみの販売で欲しくてもなかなか手に入れることができないバイクでした。

CANNONDALE CAPO

画像出典:CANNONDALE
画像のモデルイヤー2010
フレーム素材CAAD5 6061 Alloy
クランクセットFSA Vero, 46T
シートポストCinelli Vai, 27.2mm diameter
サドルCinelli Unicantor Plastic
ハンドルCinelli Pista, Cro-Mo
ステムCinelli Pista
ホイールMavic Ellipse Track Aero

CANNONDALE CAAD10 TRACKの前に販売されていたCANNONDALEのシングルスピードモデル。フレームにはCAAD5を使用しています。数年に渡って販売されていたため、カラーバリエーションも豊富です。

当時のCANNONDALEはフレームに「made in USA」の印があり、今でもUSA製のCANNONDALEは人気ですね!溶接がめちゃくちゃきれいです。

PINARELLO CATENA

画像出典:PINARELLO
画像のモデルイヤー2012
フレーム素材Acciaio Steel CrMo
フォーク素材Acciaio Steel CrMo
クランクMOst Alloy
リムMOst Duel Track

PINARELLOのクロモリフレームのピストバイクが10万円以下….

今販売したとしても確実に売れる(と思う)ピナレロのCATENAはクロモリをメッキラグで組み合わせたビンテージテイストたっぷりのピスト。

少ないながらもカラーバリエーションもあります。パーツはシルバーカラーで統一されているのでこのままでももちろん良いのですがカスタムしても映える1台ですね。

BIANCHI PISTA

画像出典:BIANCHI
画像のモデルイヤー2010
モデルネームBianchi Pista Via Condotti Street
フレーム素材Pista Butted CrMo
クランクTruvativ Touro Track 1.1, 48T
ペダルMKS Sylvan Track
リムMaddux Track F15

10年以上もラインナップされているBIANCHIのPISTAシリーズは様々なバリエーションが販売されていました。割と購入しやすい価格のタイプから本格的なものまで。日本国内でも多く販売されていましたので目にしたことがある方も多いはず。

魅力は基本に忠実というか、シンプルであること。特にこだわった箇所はありませんが、そのお掛けでBIANCHIのチェレステカラーが映えます。(そこがこだわりかもしれませんが)

TREK District CARBON

画像出典:TREK
画像のモデルイヤー2010
フレーム素材OCLV Black Carbon
フォーク素材Bontrager Race Lite SpeedTrap Compatible
ブレーキBontrager Speed Limit brakes, Tektro Road levers
クランクFSA Energy, 55T Carbon Drive Belt Sprocket teeth
ハンドルBontrager Race VR
ステムBontrager Race X Lite
ハブBontrager Race Lite Aero

TREKのDistrict、聞いたことありますか?トレック自体、こういったラインナップがあるのは珍しいかもしれません。フラットバータイプなど街乗りに適したアルミモデルも展開されていましたが、珍しいのはカーボンモデルもあること。

カーボンフレームのピストバイクでチェーンではなくベルトドライブ。ほぼ日本国内では流通していないと思われます。(だけどコアなファンがいるんですよね~)

LEMOND FILLMORE

画像出典:LEMOND
画像のモデルイヤー2006
フレーム素材True Temper OX Platinum Fixed Gear Road
フォーク素材Bontrager Carbon, with alloy steerer
ブレーキCane Creek SC3 w/cartridge pads
クランクBontrager Race GXP Track, 44T
リムBontrager Select Track wheel system

グレッグ・レモンが自身の名を冠したバイクブランドを初めて興したのは1986年のこと。前年に世界選手権を制し、アルカンシェルを着て挑んだ1990年のツールでは、自身のブランドのバイクと共に3度目の優勝を果たしている。

若い方にはなじみの少ないレモンですが、数々の人気バイクを輩出してきたブランドでもあります。2008年に一旦はバイクの販売を停止しましたが、2013年以降に販売を再開しました。

フィルモアは第1次LEMONDの晩年に作られたピストバイクです。

FUJI VENOM

画像出典:FUJI
画像のモデルイヤー2011
フレーム素材Fuji Elios 2 custom butted oversized Cr-Mo tubing
フォーク素材FUJI Elios 2 custom butted Cr-Mo streight fork
ホイールFuji special wide rim

FUJIのトリック系ピストバイク。2年ほどしか生産されませんでしたが、中古でも人気のあるモデルです。その2年もカラーバリエーションが違うため、なかなかお気に入りのカラーに出会うことができません。

31.8mmのトップチューブや35mmのダウンチューブを採用した高強度フレームを持ち、FEATHERなど人気のピストバイクを要するFUJIの中でも格別の1台です。

GIOS STILO

画像出典:GIOS
画像出典:GIOS
画像のモデルイヤー2009
フレーム素材GIOS オリジナル 4130クロモリ
フォーク素材GIOS オリジナルクロモリフォーク
クランクスギノ RD2MESSENGER 1/8 167.5mm 44T
ホイールR500 TH-50 TH-51

イタリアのサイクルブランドの「GIOS」は1948年創業。今ではイタリア国内にジオスブルーというカラーが存在するほど、その名は知られています。GIOSの特徴はなんといっても鮮やかな青とクロモリの細いパイプとの融合です。

STILOはGIOSの中で長く愛されてきたピストバイクで、ドロップやフラット両方のバージョンがあります。BIANCHIのチェレステとGIOSのジオスブルー、イタリアのバイクはとても印象的なカラー展開をしてくれます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ファッションとして日本で認知されているピストブランド以外にもこういったピストが日本では販売されていました。

今回紹介したモデルは既に販売が行われていないモデルということはもちろんですが、当時、「メーカー」から「一般販売」されたモデルを対象にしています。

また「惜しまれて」とは数値にできませんので、個人の偏見が強く入っています(笑)ぜひ気軽に楽しく読んでいただけたなら幸いです!

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